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情報処理技術者試験ナビ

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PM 21春 午後Ⅰ 問2

問題

外部委託先の選定に関する次の記述を読んで,設問1〜3に答えよ。

 金融機関のT社の事務センタでは,各支店から送られてくる伝票類の内容確認などの事務処理を行っている。利用しているシステムは,稼働後約10年が経過し,使い勝手はあまり良くない。また,これまでは取扱件数が少なかったのでシステム対応は行わずに人手で対応している事務処理が随所にあり,昨今の取扱件数の急増に伴って,顧客あて帳票類の発送期日が遅れるなどの問題が起きるリスクが懸念されている。
 T社は,正確で効率よく事務を遂行できるように,事務センタの事務処理を見直し,システムを再構築するプロジェクトを4月に立ち上げた。大幅な事務処理の見直しを伴うので,システム利用部門である業務部と緊密に連携をとれる体制・手順を確立しておかないと,プロジェクトを円滑に進められなくなるおそれがある。3年後の全面稼働を目標としているが,再構築による効果ができるだけ早くに得られることが望まれた。そこで,システムの基幹部分のうち,独立性の高い一部の機能を選び,第一期システムとして,最初の1年間で先行して開発することにした。

 

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出題趣旨

 外部委託先の選定を行う際に,プロジェクトマネージャ(PM)は,プロジェクトの目的に沿った形で委託先に対する要求事項を要求仕様書として取りまとめ,要求仕様書に従って着実に開発が行える委託先を選定する必要がある。
 本問では,要求仕様書を作成し,提案依頼を行った上で外部委託先の選定を行う際の,要求仕様書の作成,委託先の選定方法の検討,委託先の選定の実施などについて,システム利用部門の協力が十分に得られない場合の対応方法,適切なコストで最適の委託先を選定するための選定基準の設定方法,選定が適切に行われたかどうかの評価方法などの多角的な観点から,PMとしての調達における実践的な能力を問う。

採点講評

 問2では,システム再構築における外部委託先の選定について出題した。要求仕様書の作成,委託先の選定方法の検討,委託先の選定の実施などにおける留意点については,おおむね正しく理解されていた。
 設問2⑴では,提案内容と提案価格を総合的に評価する選定方法のメリットを問うたが,“客観的に評価が行える”のように,入札方式による選定の一般的なメリットを記述した解答が見られた。設問の趣旨を理解し,提案内容と提案価格から総合的に評価を行うことの真のメリットが何であるかを,プロジェクトマネージャとして一歩踏み込んで考えてほしかった。
 設問3⑴では,“要求仕様書の記述内容に問題がないこと”,“評価項目や配点に問題がないこと”のように,今回の選定方法が妥当であったことを確認するために聞くべきことについての解答を求めたが,“要求仕様の理解度”のように,本文中の字句をそのまま引用する解答が見られた。評価結果のばらつきが大きかったことの真の原因が何であるかを分析するために確認すべきことについて,具体的に解答してほしかった。