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PM 23特 午後Ⅰ 問2

問題

基幹システムの再構築に関する次の記述を読んで,設問1〜3に答えよ。

 M社は,中堅・中小企業向けのERPパッケージ(以下,ERPという)の販売及び導入支援を事業の柱とするSI企業である。M社は,アパレル企業のD社に対して,長期にわたって営業活動をしてきた。今年の3月に,D社は,基幹システムの再構築(以下,再構築という)にM社のERPを採用することを決定し,4月から開始する再構築プロジェクトにおけるERPの導入支援をM社に依頼することにした。
 D社からは“まず,2か月をめどに要件を確定させたい。また,来年4月からの運用開始が必須であり,プロジェクトの運営についても積極的に支援してほしい。”という依頼が出された。
 D社とM社は,要件定義工程の準委任契約を締結した。要件定義工程では,業務要件の定義とERPの適用範囲の確定を行う。M社は,プロジェクトマネージャに経験の豊富なN氏を任命した。

 

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出題趣旨

 プロジェクトマネージャ(PM)は,プロジェクトの遂行に当たって,ステークホルダの能力や特性を把握して適切なプロジェクト計画を立案し,ステークホルダ間の利害関係を調整する必要がある。
 本問では,ERPパッケージの導入開発プロジェクトの立上げから要件定義工程までを題材にして,顧客との責任分担や作業の進め方,スケジュールの調整などプロジェクトの推進に関する問題が発生した場合の対応を通して,PMとしての実践的な能力を問う。

採点講評

 問2では,ERPパッケージの導入開発プロジェクトに関し,要件定義工程におけるプロジェクトの推進について出題した。スケジュール策定時の考慮点や準委任契約での責任分担などについては,おおむね理解されていた。
 設問1⑵は,リスク要因を問うていたにもかかわらず,リスクを述べている解答が目立った。設問で何が問われているかを正しく理解し,注意深く解答してほしかった。
 設問2⑵では,“ERPの標準機能と業務要件とのギャップ”のように,本文中の記述を引用し,パッケージ導入時に発生する一般的な問題を記述している誤った解答が目立った。解答に当たっては,“M社側の要因で”という題意を理解した上で解答してほしかった。
 設問3⑵では,利用部門が既存の業務運用に固執していることに対してどのような対応をとるべきかについて問うた。プロジェクトマネージャは,常にプロジェクトの目的を意識し,目的の達成を妨げるステークホルダの行動に対しては,経営層などの上位者を通してプロジェクトへの積極的な協力を促すことも必要となることを理解してほしい。