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情報処理技術者試験ナビ

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PM 27春 午後Ⅰ 問2

問題

ソフトウェアパッケージの導入に関する次の記述を読んで,設問1〜4に答えよ。

 D社は衣料品メーカであり,国内にある2か所の倉庫から全国の量販店に商品を配送している。昨今,競合環境が厳しくなっていることから,既存2倉庫を廃止して1か所の新倉庫に統合し,業務の効率向上を図ることを決定した。これまでは自社で開発した倉庫管理システムを既存2倉庫で使用していた。しかし,倉庫ごとに業務プロセスの変更があり,その都度改修を行ってきたので,既存2倉庫でシステムの仕様に差異が発生し,メンテナンスにも支障を来していた。D社では,今まで業務システムを自社開発しており,ソフトウェアパッケージの導入経験はなかったが,これを機に新倉庫には倉庫管理用ソフトウェアパッケージ(以下,倉庫管理パッケージという)を導入することにし,次のシステム化の方針を役員会で決定した。

  • 1年後に新倉庫の操業を開始する。
  • 既存2倉庫の業務プロセスを基に,業務の統合と効率向上の観点から新業務プロセス案を定義する。
  • 新業務プロセス案の機能に対して,適合率が最も高い倉庫管理パッケージを選定する。
  • 倉庫管理パッケージの標準機能及び標準プロセスに合わせて,新業務プロセス案を見直し,新倉庫の業務プロセスを決定する。決定に当たっては,業務の効率向上の観点で十分に評価する。
  • 倉庫管理パッケージに装備されていない機能,及び装備されていてもそのままでは運用上支障があり利用できない機能については,追加開発を行う。追加開発の工数は,プロジェクトの予算の制約に基づき上限を設定する。
  • 無線ハンディ端末を使用してリアルタイムに在庫の動きを把握する現在の方式を踏襲する。

 

IPA公開情報

出題趣旨

 プロジェクトマネージャ(PM)は,プロジェクトの目的を踏まえ,自社の状況やステークホルダの特性を考慮してプロジェクトの計画立案やリスクへの対応を行う必要がある。
 本問では,倉庫管理用ソフトウェアパッケージの導入におけるソフトウェアパッケージの選定からプロジェクト計画の立案までを題材に,与えられた条件の下でのプロジェクト計画の立案,リスクの認識及び対応について,PMとしての実践的な能力を問う。

採点講評

 問2では,システム化の方針に沿ったプロジェクト計画の立案や,リスクを認識しどのように対応するかといった実務的な側面について出題した。全体として,正答率は低かった。
 設問1では,自社のこれまでの状況からプロジェクトマネージャとしてプロジェクトを遂行する上で何が課題なのかを考えて解答してほしかったが,過去に発生した問題の対応だけに着目している解答が目立った。
 設問2⑴では,業務プロセス設計工程の完了以降にプロトタイプを利用部門に公開する目的について問うたが,プロトタイプの目的そのものの解答や業務プロセス設計への利用部門からのフィードバックに関する解答が散見された。利用者トレーニングが前倒しで実施されることから,スムーズに進まないリスクへの対策であることを読み取って解答してほしかった。
 設問4⑴では,追加開発の見積工数が投入予定工数を超過した場合の対応について問うた。“追加開発の候補に優先順位を付ける”などの一般論的な解答が目立ち,正答率も低かった。“M社メンバの支援を受ける”ことで何を狙ったのかを考えて解答してほしかった。